リリース14新機能: 温度依存のパワーマップ機能

18 November, 2019


6SigmaETは、システムからダイまでの幅広いレベルで、熱設計を精度良く行うことができます。本ソフトウェアのパワーマップ機能では、コンポーネントまたはサブコンポーネントの局所的な電力分布も制御可能です。リリース13では、コンポーネントに複数の温度依存曲線を設定できるようになり、CPUのサーマルスロットリングの再現が可能となりました。リリース14ではこの機能が拡張され、複数の温度依存曲線にパワーマップを定義できるようになりました。 

この機能を用いることで、一定の電力値ではなく、パワーマップの詳細なデータでスロットリングを実行できます。このスロットリングは、特定の温度条件に達した場合に、高低の消費電力パワーマップを切り替えることで再現されます。コンポーネントが十分に冷却され、特定の温度まで下がると、再び電力値が「高い」パワーマップに戻ります。2つのパワーマップ間の切り替えが、このように繰り返し行われます。 

以下の操作で、コンポーネントの温度依存曲線にパワーマップを設定できます。

  1. [ソリューションコントロール] > [固体オブジェクト] > [電力の温度依存を有効] をチェックありにします。
  2. [コンポーネント詳細シート] > [構造物] >[モデルレベル] を [簡易] に設定します。
  3. [コンポーネント詳細シート] > [消費電力] >[電力仕様] を [パワーマップ] に設定し、[温度依存パワーマップ] をチェックありにします。
  4. [パワーマップ (複数) ] > [選択…] をクリックし、[コンポーネントパワーマップ編集 (複数) ]を起動します。 


図1.コンポーネント詳細シート

以下ウィンドウから、csvファイルでパワーマップを読み込むことができます。このパワーマップでは、設定した各電力値に従い、コンポーネント表面に振り分けられます。追加できるパワーマップの数に制限はありません。一方の消費電力の値が高く、もう一方が「低い」パワーマップ2つの例をご紹介します。「高い」パワーマップでは、ダイ内の各セルに0.2Wの入力電力が設定されています。コンポーネントの温度が40°Cに達すると、温度が30°Cに下がるまで、入力電力はセルごとに0.025Wに調整されます。 


図2. コンポーネントパワーマップ編集 (複数):「高い」パワーマップ


図3. コンポーネントパワーマップ編集 (複数):「低い」パワーマップ

この制御方式で、過渡動作中にチップを設定温度40℃以下に保つサイクルができあがります (図4)。


図4. コンポーネント (過渡動作中) の温度応答 


図5. パワーマップで電力を詳細に設定した温度分布 

6SigmaETのパワーマップ機能(複数)は、電力のスロットリングによるコンポーネントの熱応答を精度良く解析できるツールです。 業界最先端の解析機能を備えた6SigmaETは、システムレベルからダイレベルまで、幅広い電子機器の冷却をシミュレーションできるツールです。

6SigmaET リリース14の新機能および改善機能の詳細については、こちらをご覧ください


Applications Engineer
Joseph Warner